がん保障や特約は必要?住宅ローン「団信」の選び方と生命保険見直しのコツ
住宅ローンを検討する際、金利と同じくらい慎重に選ぶべきなのが**「団体信用生命保険(団信)」**です。
「銀行に勧められるまま加入したけれど、本当にこの保障内容でいいの?」「特約をつけると金利が上がるのが気になる」と悩む方は少なくありません。
実は、団信の選び方ひとつで、万が一の際の安心感が大きく変わるだけでなく、現在加入している生命保険の保険料を大幅に削減できるチャンスでもあります。
この記事では、団信の特約の必要性や、賢い生命保険の見直しのコツについて、具体例を挙げて詳しく解説します。
住宅ローンの「団信」とは?基本の仕組みを再確認
団体信用生命保険(団信)は、ローン契約者が死亡または高度障害状態になった際、保険金でローンの残高を完済する仕組みです。残された家族に「住む場所」と「ローン負担のない生活」を遺せるのが最大のメリットです。
多くの民間金融機関では団信への加入が必須となっており、保険料は金利に含まれていることが一般的です。
「がん保障」や「疾病特約」は本当に必要か?
最近では、死亡時以外にも保障を広げた「特約付き団信」が主流になっています。主な種類と必要性を判断するポイントを見ていきましょう。
1. がん保障特約(がん団信)
「がんと診断されただけ」でローンの残高が半分、あるいはゼロになる特約です。
必要性が高い人: 日本人の2人に1人ががんになる可能性があると言われる中、治療費を払いながらローンを返し続ける不安を解消したい方。
メリット: 診断給付金(一時金)が出るタイプもあり、治療に専念できる。
2. 3大疾病・7大疾病・11大疾病特約
がん・急性心筋梗塞・脳卒中をはじめとする幅広い病気をカバーします。「所定の状態が60日継続した場合」など、支払条件が各社で異なるため注意が必要です。
必要性が高い人: 生活習慣病への備えを厚くしたい方。
3. 全疾病保障・就業不能保障
病気やケガの種類を問わず、一定期間働けなくなった場合に毎月の返済を肩代わりし、その状態が長引くとローン残高をゼロにするものです。
必要性が高い人: 自営業やフリーランスなど、働けなくなった際の収入減がダイレクトに響く方。
生命保険を見直す絶好のタイミング
団信の手厚い特約をつける際、多くの場合は「金利に年0.1%〜0.3%上乗せ」という形になります。一見コスト増に思えますが、「住宅ローン+団信」を一つの大きな生命保険として捉えると、家計全体の支出を抑えられる可能性があります。
見直しのポイント①:死亡保障の重複を削る
住宅ローンを組むと、住居費に関する保障は団信がカバーしてくれます。そのため、現在加入している生命保険のうち、住居費分を考慮して設定していた死亡保険金額を減額することが可能です。
見直しのポイント②:医療・がん保険の整理
がん団信で「ローン残高がゼロ」になるのであれば、がん治療中の大きな不安要素である住居費がなくなります。これにより、既存のがん保険の保障額を下げたり、入院日額を調整したりしても、十分な備えを維持できる場合があります。
団信選びで失敗しないための注意点
健康状態によっては加入できない(ワイド団信の検討)
団信は生命保険であるため、加入には健康状態の告知が必要です。持病がある方は、引き受け基準が緩和された「ワイド団信」を取り扱っている銀行を選びましょう。
途中加入や変更ができない
住宅ローンの契約後に、「やっぱりがん特約をつけたい」と思っても、原則として後から加入することはできません。また、借換をしない限り途中で特約を変更することも困難です。契約前の比較検討が何より重要です。
支払条件(免責期間など)を細かくチェック
「がんと診断されたら即免除」なのか、「特定の状態が継続して初めて免除」なのかは銀行によって千差万別です。パンフレットの小さな注釈までしっかり目を通すことが、いざという時の「こんなはずじゃなかった」を防ぎます。
まとめ:保障とコストのバランスを見極める
住宅ローンの団信は、単なる付帯サービスではなく、家族を守るための強力なセーフティネットです。
家計の安定を重視するなら、手厚いがん保障や疾病特約を検討する
特約をつけるなら、既存の生命保険を見直してトータルの支出を最適化する
金利の低さだけで銀行を選ぶのではなく、万が一の時に「自分と家族をどこまで守ってくれるか」という視点で団信の内容を比較しましょう。
もし、今の生命保険との兼ね合いや、どの特約が自分に合っているか判断に迷う場合は、複数の銀行の保障内容を横並びで比較することから始めてみてください。
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