離婚後の生活費が足りない?年金分割の受取額シミュレーションと老後資金を守る資産運用術
熟年離婚を真実味を帯びて考えたとき、真っ先に頭をよぎるのは「一人で食べていけるのか?」という切実な不安ですよね。特に、長年家庭を支えてきた方にとって、自分名義の年金だけで暮らしていくのは、現実的に厳しいケースが少なくありません。
しかし、絶望する必要はありません。「年金分割」という正当な権利を使い、さらに手元の資産を賢く守り育てる知恵があれば、離婚後の生活水準を維持することは十分に可能です。
この記事では、離婚後の収支の柱となる年金分割の具体的なシミュレーションと、限られた老後資金を減らさないための資産運用の考え方をわかりやすく解説します。
1. 離婚後の収入の要「年金分割」でいくら増える?
「年金分割」とは、婚姻期間中の厚生年金記録(報酬比例部分)を夫婦で分け合う制度です。これにより、将来受け取る年金額を増やすことができます。
2種類の分割制度をチェック
3号分割: 専業主婦(主夫)だった期間の分。相手の合意不要で、年金事務所への申請だけで「5割」を分割できます。
合意分割: 共働き期間などがある場合。夫婦の合意(または裁判手続き)により、按分(あんぶん)割合を決めて分割します。
受取額のシミュレーション例
例えば、元夫の厚生年金部分が月額10万円、妻自身の厚生年金が月額2万円だった場合、その差額(8万円)の半分である「4万円」が妻の年金に加算されるイメージです。
自分自身の基礎年金: 約6.5万円
自分の厚生年金: 2万円
分割で増える分: 4万円
合計: 月額 約12.5万円
これにプラスして、パート収入や貯金の取り崩しを組み合わせることで、生活の目処が立ってきます。
2. 「生活費が足りない」を回避する家計の引き締め術
離婚後は、住居費や光熱費の負担が相対的に重くなります。まずは「出ていくお金」を最小化しましょう。
固定費の見直し
スマホ料金: 格安SIMへの乗り換えで、月数千円の節約が可能です。
保険の見直し: 夫婦向けの保障や過剰な特約を解約し、単身生活に最適なミニマムなプランへ変更します。
サブスクリプション: 使っていない動画配信サービスなどは、離婚を機にすべて整理しましょう。
居住費のコントロール
公営住宅の活用や、固定資産税・維持費のかからない賃貸への住み替えも、長期的なキャッシュフローを安定させる重要な戦略です。
3. 老後資金を守り、育てる「攻めと守り」の資産運用
財産分与で手にした大切な資金を、ただ銀行に預けておくだけでは、インフレ(物価上昇)によって実質的な価値が目減りしてしまうリスクがあります。
守りの運用:元本割れを避ける
個人向け国債(変動10): 銀行預金より金利が良く、国が保証しているため極めて安全です。
ネット銀行の定期預金: キャンペーンなどを活用し、少しでも高い金利を確保します。
攻めの運用:非課税制度をフル活用
大きなリスクを取る必要はありませんが、税制優遇がある制度を利用して「お金に働いてもらう」視点も持ちましょう。
NISA(少額投資非課税制度): 運用益に税金がかからないため、熟年層でも「無理のない範囲での積み立て」は有効です。全世界株や債券を組み合わせた投資信託など、分散投資を心がけましょう。
iDeCo(個人型確定拠出年金): 65歳未満で働いている方なら、所得税・住民税の節税メリットを受けながら老後資金を準備できます。
4. 熟年離婚後に「絶対にやってはいけない」お金の失敗
せっかく手にした自由と資金を失わないために、以下の3点には要注意です。
退職金や分与金を一気に使い果たす: 「自分へのご褒美」としての高額な旅行やリフォームは、数年後の自分を苦しめます。
金融機関の勧める「高い手数料の商品」を買う: 銀行の窓口で勧められる投資信託は、手数料が高い傾向にあります。自分でしっかり調べることが大切です。
子供への過度な援助: 子供の結婚や住宅購入への援助は、自分の老後資金が完全に確保できてからにしましょう。
5. まとめ:知識があれば「独り」の老後は怖くない
「年金だけでは暮らせない」という不安は、具体的な数字が見えていないからこそ膨らむものです。年金分割の手続きを正しく行い、家計をスリム化し、少しの運用を取り入れる。この3ステップを踏むだけで、あなたの将来の安心感は劇的に変わります。
熟年離婚は、お金の不安を解消してこそ、本当の「自由」を手に入れることができます。これからの20年、30年を笑顔で過ごすために、今から賢く備えていきましょう。
熟年離婚で後悔しないための完全ガイド!お金と住まいの不安を解消して自由を手に入れる方法