離婚調停とは?進め方・費用・メリットを分かりやすく解説


「パートナーと離婚の話をしたいけれど、感情的になって話し合いにならない」「条件が折り合わず、一歩も前に進まない」……。そんなとき、第三者を交えて解決を図る法的な手続きが**「離婚調停(夫婦関係調整調停)」**です。

裁判所と聞くと「裁判(訴訟)」のような厳しい場を想像して身構えてしまうかもしれませんが、調停はあくまで「話し合い」の場。法律の専門家である調停委員が間に入り、お互いの妥協点を探ってくれます。

この記事では、離婚調停の仕組みから、メリット・デメリット、かかる費用や当日の流れまで、初めての方にも分かりやすく丁寧に解説します。


1. 離婚調停の仕組み:裁判との違いは?

離婚調停は、家庭裁判所で行われる手続きです。最大の特徴は、**「当事者同士が直接顔を合わせずに話し合える」**点にあります。

調停と裁判(訴訟)の違い

  • 調停:調停委員(男女1名ずつ)が双方の言い分を聞き、合意を目指す「話し合い」。

  • 裁判:証拠をもとに裁判官が強制的に結論を下す「争い」。

日本の法律では、いきなり裁判を起こすことはできず、まずは調停を行わなければならない**「調停前置主義(ちょうていぜんちしゅぎ)」**が採用されています。


2. 離婚調停を利用するメリット・デメリット

自分たちだけで解決できない場合、調停を利用することで以下のような変化があります。

メリット

  • 直接対決を避けられる:別々の待合室で待機し、交互に調停室へ入るため、相手と顔を合わせるストレスを最小限に抑えられます。

  • 冷静な話し合いができる:感情的になりやすい当事者間に、中立な立場の調停委員が入ることで、論点が整理されやすくなります。

  • 法的効力のある書類が作れる:合意に達すると「調停調書」が作成されます。これには確定判決と同じ効力があり、養育費の支払いが滞った際に相手の給与を差し押さえることも可能です。

デメリット

  • 時間がかかる:1ヶ月〜1ヶ月半に1回のペースで開かれ、解決までに半年から1年程度かかるのが一般的です。

  • 強制力がない:あくまで話し合いなので、どちらか一方が「絶対に離婚しない」「条件を譲らない」と固辞すれば、調停は不成立(不成立)に終わります。


3. 離婚調停にかかる費用と必要書類

手続き自体にかかる実費は、驚くほど安価です。

必要な費用

  • 収入印紙:1,200円

  • 連絡用の切手代:800円〜1,500円程度(各裁判所により異なります)

  • 戸籍謄本の発行手数料:450円程度

※弁護士に依頼する場合は、別途着手金や報酬金が必要になります。

必要な書類

  • 夫婦関係調整調停申立書(裁判所の窓口やHPで入手可能)

  • 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)

  • (年金分割を求める場合)年金分割のための情報通知書


4. 調停当日の流れとポイント

調停は通常、以下のようなステップで進みます。

  1. 受付:指定された時間に家庭裁判所へ行き、待合室で待ちます(相手とは別の部屋です)。

  2. 調停室での聞き取り:まず一方が調停室に入り、30分程度、調停委員に事情や希望を話します。その後、入れ替わりでもう一方が入ります。これを2往復ほど繰り返します。

  3. 次回の調整:1回の期日は約2〜3時間で終了し、次回の日程を決めて解散します。

調停委員に味方してもらうコツ

調停委員も人間です。「相手が悪い!」と感情的に攻撃するよりも、**「これからの生活のために、こうしたいと考えている」**と、論理的かつ誠実な態度で接する方が、共感を得やすくスムーズに進みます。


5. 調停が終わる3つのパターン

話し合いの結果、以下のいずれかの形で終了します。

  • 調停成立:条件がまとまり、離婚に合意する。後日、離婚届とともに「調停調書の謄本」を役所に提出します。

  • 調停不成立:意見がまとまらず、調停が終了する。離婚したい場合は、さらに「離婚訴訟(裁判)」へ進むことになります。

  • 取り下げ:話し合いの途中で、申立人が手続きを辞めること。復縁する場合や、協議離婚に切り替える場合に起こります。


【チェックリスト】離婚調停を申し立てる前の確認事項

  • [ ] 相手の本籍地と現住所を把握しているか

  • [ ] 離婚後の親権・養育費・財産分与の希望条件をメモしたか

  • [ ] 源泉徴収票や通帳のコピーなど、経済状況が分かる資料を揃えたか

  • [ ] 裁判所へ行くための時間を確保できるか(平日の日中に行われます)


まとめ:調停は「解決の糸口」を見つける場所

離婚調停は、決して相手を打ち負かすための場ではありません。こじれてしまった糸を、第三者の力を借りて一本ずつ解いていく作業です。

自分一人で抱え込み、終わりの見えない喧嘩を続けるよりも、法的な手続きを利用することで、精神的な平穏を取り戻せるケースは多くあります。まずは「話し合いの場を借りる」という軽い気持ちで、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。


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