親権争いでやってはいけないNG行動5選|子供との面会拒否が不利になる理由とは?


「子供と一緒にいたい」という一心で行動したことが、実は裁判所からの評価を下げ、自ら親権を遠ざけてしまう原因になることがあります。離婚問題、特に親権争いの渦中にいるときは、相手への怒りや将来への不安から、冷静な判断ができなくなりがちです。

しかし、法的な場では「感情的な正しさ」よりも「親権者としての適格性」が厳しく問われます。良かれと思ってやったことが、裏目に出てしまうケースも少なくありません。

この記事では、親権争いにおいて絶対に避けるべき5つのNG行動を詳しく解説します。特に、多くの人が陥りやすい「面会交流の拒否」がなぜ致命的なマイナスになるのか、その理由を正しく理解し、最善の選択ができるように備えましょう。


1. 相手と子供の「面会交流」を正当な理由なく拒否する

親権争いにおいて最もやってはいけないことの一つが、相手に子供を合わせない「面会拒否」です。相手に対する嫌悪感から「会わせたくない」と思うのは自然な感情ですが、法的には非常に不利に働きます。

なぜ面会拒否が不利になるのか

裁判所には**「寛容性の原則」**という考え方があります。これは、「自分と対立している親であっても、子供と会わせる寛容さを持っている親の方が、親権者としてふさわしい」という判断基準です。

正当な理由(虐待や連れ去りの危険など)がないのに面会を拒み続けると、「この親に親権を与えると、もう一方の親から子供を完全に引き離してしまう」と判断され、親権者としての適格性を疑われてしまいます。

「子供が嫌がっている」という主張の落とし穴

「子供が会いたくないと言っている」という主張も、慎重に行う必要があります。裁判所は、子供が同居している親の顔色を伺って本心を隠している(片親疎外)可能性を常に考慮します。子供に相手の悪口を吹き込んでいると見なされれば、かえって状況は悪化します。


2. 子供を無理やり連れ去る・引き離す

別居する際に、相手に無断で子供を連れて家を出たり、逆に相手が育てている子供を強引に連れ戻したりする行為は、「実力行使」と呼ばれ、裁判所から極めて厳しく評価されます。

法的ペナルティのリスク

無理な連れ去りは、刑法の「未成年者略取誘拐罪」に問われる可能性があるだけでなく、家事事件においても「監護の継続性」を不当に侵害したと見なされます。たとえあなたがそれまで主に育てていたとしても、強引な手法は「平和的な解決を拒む、問題のある親」というレッテルを貼られる原因になります。


3. 相手への誹謗中傷や暴言を子供に聞かせる

子供の前で相手の親の悪口を言うことは、子供の心を深く傷つけるだけでなく、あなたの親権者としての評価を大きく下げます。

子供の福祉への悪影響

子供にとって、両親はどちらも自分の一部です。片方の親を否定することは、子供自身のアイデンティティを否定することに繋がります。裁判所は、子供の心理的負担を考慮できない親を親権者として選ぶことには消極的です。

調停の場でも、相手の欠点ばかりを攻撃するのではなく、「自分がいかに子供の成長に貢献できるか」というポジティブな主張に重点を置くことが大切です。


4. 養育実績や証拠の捏造(ねつぞう)

自分を有利に見せようとして、育児日記をまとめて書き直したり、事実ではないエピソードを作り上げたりすることは絶対に避けてください。

嘘は必ず見抜かれる

家庭裁判所調査官は、数多くのケースを見てきたプロです。子供への面接や学校・園への照会を通じて、あなたの主張と現実に矛盾がないか細かくチェックします。一度「嘘をついている」と判断されると、他のすべての正当な主張まで疑われることになり、回復不能なダメージを負います。

ありのままの事実を誠実に伝え、不足している部分は今後の努力でどう補うかを示す方が、はるかに信頼を得られます。


5. 感情的になり、調停や審判の場を乱す

調停委員や裁判官の前で激昂したり、泣き叫んで話ができなくなったり、相手を罵倒したりする行為もNGです。

「冷静な監護能力」が疑われる

親権者には、子供の生活を安定させ、教育方針などを巡って相手と(必要最低限でも)冷静に協議できる能力が求められます。自分の感情をコントロールできない姿を見せてしまうと、「この親に子供の将来を任せて大丈夫だろうか」という不安を抱かせてしまいます。

どんなに不当な主張をされても、グッとこらえて理路整然と反論する姿勢が、あなたの監護能力の高さを証明します。


まとめ:親権は「子供のための権利」であることを忘れない

親権争いの最中は、どうしても「相手に勝つこと」が目的になりがちです。しかし、裁判所が見ているのは「どちらが勝者にふさわしいか」ではなく、**「子供がどちらと暮らせば、より穏やかに、健やかに成長できるか」**という一点のみです。

  • 面会交流は子供の権利として尊重する

  • 強引な解決を避ける

  • 子供の心を守ることを最優先にする

これらの姿勢を貫くことが、結果としてあなたを「最も親権者にふさわしい親」として際立たせることになります。

一人で抱え込むと、つい感情的な行動に出てしまいやすくなります。少しでも迷ったときは、弁護士などの専門家に相談し、客観的な視点を取り入れるようにしましょう。


次の一歩として:

まずは、これまでの自分の行動を振り返り、相手への怒りから子供を遠ざけていないか考えてみませんか?もし「面会をどう進めていいか分からない」という不安があるなら、安全な面会方法について専門家にアドバイスを求めるのも一つの方法です。


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