「夫婦関係調整調停」とは?離婚したくない場合に円満調停を利用するメリットと流れ


パートナーから離婚を迫られているけれど、自分はやり直したい。二人きりで話し合おうとしても感情的になってしまい、一向に解決の糸口が見えない……。そんな時に検討したいのが、家庭裁判所を利用する**「夫婦関係調整調停(円満調停)」**です。

「裁判所」と聞くと、離婚を確定させる場所というイメージが強いかもしれませんが、実は「夫婦関係を改善し、円満に戻すため」の話し合いの場としても活用されています。この記事では、離婚を回避したい方が円満調停を利用するメリットや、具体的な手続きの流れについて詳しく解説します。


夫婦関係調整調停(円満調停)とは何か

家庭裁判所で行われる調停には、大きく分けて「離婚を前提とした話し合い」と「円満な関係に戻るための話し合い」の2種類があります。後者が、いわゆる円満調停です。

裁判官や調停委員という中立な第三者が間に入り、夫婦それぞれの言い分を丁寧に聞き取ります。自分たちだけでは解決できない「すれ違いの根本原因」を明らかにし、どうすれば再び共同生活を営めるかを模索していく場です。


離婚を避けたい人が円満調停を利用する4つのメリット

自分一人で「離婚したくない」と訴え続けるよりも、公的な手続きを利用することには多くの利点があります。

1. 冷静な話し合いが可能になる

自宅での話し合いは、つい怒鳴り合いになったり、一方が無視をしたりと、建設的な対話が難しいものです。調停では夫婦が別々の待合室で待機し、交互に調停室へ入るため、顔を合わせる必要がありません。調停委員が双方の意見を整理してくれるため、感情を抑えて本音を伝えることができます。

2. 相手の本音や「離婚したい理由」が明確になる

相手がなぜ離婚を望んでいるのか、その真意が分からないままでは対策が立てられません。調停委員を介することで、相手も直接あなたには言いにくかった不満や、望んでいる生活スタイルを口にしやすくなります。原因が分かれば、具体的な改善案を提示できるようになります。

3. 法的な拘束力や「重み」がある

調停で合意に達し、「今後、不倫はしない」「家事を分担する」といった約束が調停調書に記載されると、それは公的な文書として残ります。これにより、お互いに責任感を持って関係修復に取り組む心理的な強制力が働きます。

4. 離婚までの「時間」を稼げる

相手が強引に離婚を進めようとしている場合、調停を申し立てることで話し合いのテーブルに着かせることができます。この期間中に自分磨きをしたり、誠意を見せたりすることで、相手の頑なな心を少しずつ溶かしていくための猶予が生まれます。


円満調停の具体的な流れ

手続きは決して難しいものではありません。一つひとつのステップを確認していきましょう。

① 申し立ての準備

相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てます。必要な書類は以下の通りです。

  • 夫婦関係調整調停申立書(裁判所の窓口やウェブサイトで入手可能)

  • 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)

  • 収入印紙(1,200円分)と連絡用の郵便切手代

② 調停期日の決定

申し立てから約1ヶ月後、第1回目の調停日が決まり、裁判所から呼出状が届きます。

③ 調停当日(話し合い)

1回の調停は約2〜3時間程度です。

  1. 調停委員による聞き取り: 夫と妻、交互に約30分ずつ調停室に入り、現在の状況や気持ちを話します。

  2. 意見の調整: 調停委員が双方の意見を橋渡しし、修復の可能性を探ります。

  3. 次回期日の設定: 1回で終わることは稀で、1ヶ月に1回程度のペースで数回繰り返されます。

④ 結論

  • 成立: 円満に向けた合意ができれば、調停成立となります。

  • 不成立: 双方の溝が埋まらず、これ以上話し合っても無意味と判断された場合は不成立となり、手続きは終了します。

  • 取下げ: 途中で夫婦仲が改善した場合などは、申し立てを取り下げることができます。


調停を有利に進め、修復を成功させるコツ

円満調停は、単に「離婚したくない」と言うだけでは不十分です。

「変わる覚悟」を行動で示す

調停委員は、あなたが「本当に反省し、変わろうとしているか」を見ています。相手からの指摘を真摯に受け止め、次回の調停までにどのような改善努力をしたかを具体的に報告できるようにしましょう。

感情的にならず、誠実な態度を貫く

相手が調停の場であなたの悪口を言ったとしても、反論してはいけません。「悲しいけれど、それだけ辛い思いをさせていたのだと気づきました」と、相手の痛みに寄り添う姿勢を見せることが、調停委員を味方につける鍵となります。


最後に:円満調停は「愛の再構築」へのチャンス

夫婦関係調整調停は、決して「戦いの場」ではありません。第三者の助けを借りて、お互いの人生を見つめ直し、バラバラになった心のピースをもう一度繋ぎ合わせるための**「救済の場」**です。

もし今、一人で悩み、相手の拒絶に怯えているのなら、勇気を出して一歩踏み出してみてください。法的な手続きという客観的な枠組みを利用することで、見えなくなっていた希望の光が見えてくるはずです。



離婚を回避して夫婦関係を修復したいあなたへ。愛を取り戻すための具体的なステップと心の持ち方