フルタイム勤務の父親でも親権は取れる?仕事と育児を両立して勝訴するための戦略


「フルタイムで働いているから、親権争いでは不利になるのでは?」

「残業も出張もある中で、どうやって育児能力を証明すればいいのか」

仕事を持つ父親が親権を望むとき、真っ先にぶつかるのが「仕事と育児の両立」という壁です。日本の裁判所は、伝統的に「主に育児を担当してきた側」を優先する傾向があるため、外で働く時間が長い父親はどうしても不利な立ち位置に置かれがちです。

しかし、諦める必要はありません。フルタイム勤務であっても、戦略的に「監護体制」を整え、それを客観的な証拠で提示できれば、親権を勝ち取ることは十分に可能です。この記事では、仕事を持つ父親が裁判所を納得させ、勝訴を引き寄せるための具体的な戦略を解説します。


1. 裁判官が懸念する「フルタイム父親」の弱点とは?

裁判官や家庭裁判所調査官が、働く父親に対して抱く懸念は非常にシンプルです。

  • 「仕事中に子供に何かあったらどうするのか?」

  • 「毎日何時に帰宅し、いつ子供との時間を確保するのか?」

  • 「子供の精神的なケアや学校行事に対応できるのか?」

逆に言えば、これらの懸念を**「具体的なプラン」で解消**できれば、フルタイム勤務であることは決定的なマイナス要素にはなりません。現代では、経済力があることはむしろプラスの評価対象にもなり得ます。


2. 監護体制を「見える化」する3つの柱

裁判所を納得させるためには、「頑張ります」という精神論ではなく、物理的・時間的なバックアップ体制を提示する必要があります。

① 補助監護者の明確化(最強のバックアップ)

自分一人の力だけで育てようとせず、周囲の助けを借りることを前提にした体制を組みます。

  • 近隣に住む両親(祖父母): 毎日のお迎えや、急な残業時の対応が可能か。

  • 兄弟姉妹や親族: 困ったときに駆けつけてくれる距離にいるか。

    これらの協力者には、裁判所に提出するための「陳述書(協力する意思を記した書面)」を書いてもらうのが極めて有効です。

② 福利厚生と職場環境の活用

職場の協力があることを客観的に証明します。

  • リモートワークやフレックス制度: 活用実績や、会社からの利用許可。

  • 子の看護休暇・時短勤務: 制度の有無だけでなく「実際に取得可能である」という職場の声。

  • 理解ある職場環境: 上司や同僚からの「育児への配慮を約束する」という書面があれば、強力な証拠になります。

③ 外部サービスの活用

公的・私的なサービスをあらかじめリサーチし、利用計画を立てておきます。

  • 学童保育の空き状況と利用時間

  • ファミリーサポート制度やベビーシッターの登録状況

  • 病児保育の場所と利用手順


3. 「24時間スケジュール表」で生活をシミュレーションする

言葉で説明するよりも、具体的なスケジュール表を見せる方が説得力は10倍高まります。親権を得た後の「1日の流れ」を分単位で作成しましょう。

時間父親の動き子供の動きサポート
7:00起床・朝食準備起床・着替え
8:00保育園送り・出社登園
17:00退社(時短活用)お迎え待ち祖母がお迎え
18:30帰宅・夕食夕食・宿題
20:00入浴・読み聞かせ入浴
21:00寝かしつけ就寝

この表を作成することで、「仕事があっても子供との時間はこれだけ確保できる」という事実を視覚的にアピールできます。


4. 過去の「関わり」を「育児実績」に変換する

「フルタイムだから育児をしていなかった」という決めつけを覆すために、過去の細かな育児実績を拾い集めます。

  • 夜間の対応: 夜泣きの対応やミルク作り。

  • 週末の主担当: 土日に子供とどう過ごし、何を教えてきたか。

  • 特定分野の担当: お風呂、寝かしつけ、勉強の指導など、自分が「主」となって動いていた分野。

これらを日記や写真、LINEのやり取りから抽出し、「監護の継続性」の一部として主張します。


5. 調査官調査で「親子の絆」を証明する

裁判所から派遣される「家庭裁判所調査官」との面談は、勝訴への最大のハードルです。

調査官は、父親が「仕事ばかりの人」か「子供を第一に考える親」かを鋭く観察します。

  • 子供の反応: 子供が父親に対して安心して甘えているか。

  • 知識の深さ: 子供の好きな食べ物、友達の名前、担任の先生、最近の悩み、健康状態(アレルギーや予防接種)を即答できるか。

仕事で忙しくても、子供の内面を深く理解していることを示すことができれば、調査官の評価は劇的に高まります。


6. まとめ:戦略的な「仕事の調整」が親権をたぐり寄せる

フルタイムの父親が親権を勝ち取るための核心は、「仕事のスタイルを子供に合わせる覚悟」を裁判所に信じさせることにあります。

「仕事は今まで通り、育児は誰かに任せる」という姿勢では勝てません。「仕事の進め方を工夫し、周囲の助けも借りながら、自分が責任を持って育てる」という具体的な形を作り上げることが、勝訴への唯一の道です。

まずは、お勤め先の就業規則を確認し、どのような子育て支援制度が利用できるかをリストアップすることから始めてみてください。それが、子供と一緒に暮らす未来への第一歩となります。

現在の職場環境で、どのようなサポートが受けられそうか、一度具体的に整理してみませんか?


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