ツバメの巣が壊れた!落ちた雛の救出と、今すぐできる「仮の巣」の作り方
春から夏にかけて、軒先で懸命に子育てをするツバメの姿は心を和ませてくれるものです。しかし、激しい雨風やカラスの攻撃、あるいは巣の重みに耐えきれず、突然「巣が壊れて雛が地面に落ちてしまった」という緊急事態に直面することがあります。
目の前で鳴いている小さな命をどうにかして助けたいけれど、どうすればいいのか分からずパニックになってしまうかもしれません。でも、安心してください。適切な手順で「代わりの巣」を用意してあげれば、親鳥は再び子育てを再開してくれます。
この記事では、ツバメの巣が壊れた時の緊急対応から、家にあるもので今すぐ作れる「仮の巣」の作り方、そして親鳥に雛を戻すためのポイントを詳しく解説します。
雛が落ちていた!まず最初に確認すべき3つのポイント
地面に落ちている雛を見つけたら、慌てて拾い上げる前に、まずは冷静に状況を確認しましょう。
1. 雛の健康状態をチェックする
雛がぐったりしていないか、怪我をして出血していないかを確認します。もし大怪我をしていたり、全く動かない場合は、地域の野生鳥獣保護窓口や動物病院(野鳥対応可の場所)に相談が必要なケースもありますが、外傷がなければ「元の場所に戻すこと」が最優先です。
2. 巣立ちの練習(飛行訓練)ではないか
羽がしっかり生え揃っており、親鳥と同じような色をしている場合、それは「巣立ち」の練習中に地上へ降りてしまっただけの可能性があります。この場合、親鳥が近くで見守っているため、人間が手を貸さず、猫などの天敵が来ない安全な高い場所へ移動させる程度にとどめましょう。
3. 親鳥が近くにいるか
巣が壊れても、親鳥は必ず近くにいます。人間が離れれば、親鳥は雛の鳴き声を探して戻ってきます。「人間が触ると見捨てる」という説もありますが、鳥の嗅覚はそれほど鋭くないため、短時間触れただけで育児放棄をすることは稀です。
今すぐできる!「仮の巣」の作り方と設置方法
元の泥の巣が粉々に壊れてしまい、修復が不可能な場合は、人間が「代わりの家」を用意してあげる必要があります。家にある材料で5分もあれば作成可能です。
用意するもの
容器: カップ麺の空き容器、イチゴなどのプラパック、小さめのザル、カゴなど(水はけが良いものが理想)。
敷物: ティッシュペーパー、キッチンペーパー、乾燥した柔らかい草。
固定具: ガムテープ、紐、針金、S字フックなど。
仮の巣の作成手順
容器を清潔にする: カップ麺の容器などは、中を綺麗に洗って乾かします。
水抜き穴を開ける: 容器の底に数箇所、小さな穴を開けます。これは雨が溜まって雛が溺れたり冷えたりするのを防ぐためです。
クッションを入れる: 雛が座り心地を良くするため、ティッシュなどをふんわりと敷き詰めます。
雛を移す: 雛を優しく包み込むように持ち上げ、仮の巣の中に入れます。
設置のコツ
設置場所は、**「もともと巣があった場所のすぐ近く」**が鉄則です。
高さ: 親鳥がすぐに見つけられるよう、元の高さに合わせます。
安定性: 親鳥が止まっても傾かないよう、ガムテープや紐でしっかりと壁や柱に固定してください。
天敵対策: カラスから見えにくい場所、かつヘビが登ってこれない場所を選びましょう。
親鳥は戻ってくる?成功させるための注意点
仮の巣を設置した後は、人間はすぐにその場を離れてください。
遠くから見守る
人間が近くにいると、親鳥は警戒して近づけません。窓越しや、少し離れた場所から静かに様子をうかがいましょう。早ければ数分、長くても1〜2時間以内には、雛の呼ぶ声に気づいて親鳥が餌を運び始めます。
給餌は人間がしない
「お腹が空いているかも」と、パンのくずや牛乳などを与えるのは絶対にやめてください。野鳥にとって人間の食べ物は消化不良や体調不良の原因になります。親鳥が戻ってくるまでは、雛自身の体力に任せるのが一番です。
巣が落ちる原因と再発防止策
なぜ巣は落ちてしまったのでしょうか。理由を知ることで、来シーズン以降の対策が立てられます。
泥の接着不良: 最近の住宅の壁(サイディングなど)は表面が滑らかで、泥が定着しにくいことがあります。
巣の過重: 雛が大きく育ち、数が多いと、泥の強度が耐えきれなくなることがあります。
老朽化: 前年の古い巣を再利用した場合、乾燥して崩れやすくなっていることがあります。
【対策】
もし来年以降もツバメが来そうな場合は、壁に小さな木板を打ち付けて「土台」を作ってあげたり、市販のツバメ用人工巣台を設置しておくと、落下の悲劇を防ぐことができます。
まとめ:小さな命を救うのはあなたの迅速な行動
ツバメの巣が壊れるのは自然界ではよくあることですが、人間の少しの手助けで救える命がたくさんあります。
慌てず雛の安全を確認する
身近な容器で「仮の巣」を急造する
元の場所の近くにしっかり固定する
親鳥を信じて遠くから見守る
このステップを実践すれば、雛たちは再び親鳥から餌をもらい、無事に巣立ちの日を迎えることができるはずです。ツバメが空へ帰っていくその日まで、温かくサポートしてあげましょう。
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