収入が少なくても親権は取れる?パート・専業主婦が不利にならないための3つの条件


「離婚したいけれど、今はパート勤めで収入が少ないから、経済力のある夫に親権を取られてしまうのでは……」と、一人で不安を抱えていませんか?

専業主婦の方や、育児のために仕事をセーブしているパート勤務の方にとって、経済力は親権争いにおける最大の懸念事項かもしれません。しかし、結論からお伝えすると、現在の収入が少ないからといって親権を諦める必要は全くありません。

日本の家庭裁判所が親権者を決める際、親の年収の高さだけで判断を下すことはないからです。むしろ、高収入であっても子供との時間が取れない親より、収入は少なくても子供に寄り添ってきた親が選ばれるケースは非常に多くあります。

この記事では、収入に不安がある方が親権を勝ち取るために満たすべき3つの条件と、不利な状況を覆すための具体的な対策を詳しく解説します。


1. 条件一:これまでの「監護実績」を明確に示すこと

裁判所が親権者を決める際に最も重視するのは、経済力よりも「どちらが実際に子供の世話をしてきたか(継続性の原則)」です。

育児の主導権を握っているか

朝食の準備、園や学校への送迎、宿題のチェック、お風呂、寝かしつけ。こうした日々の細かなタスクを積み重ねてきた事実は、何物にも代えがたい実績になります。

「母性の優先」と「情緒的結びつき」

乳幼児や小学生までの子供の場合、心理的な安定をもたらす親(主たる監護者)との生活を維持することが優先されます。あなたがこれまで子供の心身の成長を一番近くで支えてきたのであれば、その実績こそが最強の武器になります。


2. 条件二:不足する収入を「養育費」と「公的支援」で補う計画

経済力が全く不要なわけではありませんが、それは「自分の稼ぎ」だけで解決する必要はありません。親権判断における経済性は、「子供を養うためのお金が確保できるか」という視点で見られます。

養育費の適正な算定

相手方の方が高収入であれば、離婚後に支払われる「養育費」は高くなります。裁判所には「養育費算定表」という基準があり、これに基づいて支払われるお金は、子供を育てるための正当な権利です。

公的扶助の活用

ひとり親家庭を支援する「児童扶養手当(いわゆる母子手当)」や「児童手当」、自治体独自の医療費助成などを事前にリサーチしておきましょう。「これだけの支援が受けられるので、生活は破綻しません」と具体的に提示できることが大切です。

財産分与と慰謝料

婚姻期間中に築いた財産は、名義に関わらず原則として半分ずつ分ける「財産分与」の対象になります。これらを当面の生活資金として確保する計画を立てましょう。


3. 条件三:実家のサポートや「住環境」が整っていること

「仕事に出ている間、子供を誰が見るのか」という点は、親権判断で厳しくチェックされます。

実家の両親による協力体制

もし自分一人の収入や時間で不安があるなら、実家の両親(祖父母)にサポートを頼める環境があることは大きなプラス査定になります。「自分が働いている間は祖母が迎えに行く」「実家で同居し、住居費を抑える」といった具体的なプランを用意しましょう。

職場の理解と柔軟な働き方

「子供が熱を出した時に早退や欠勤ができるか」「残業が少なく、子供との時間を確保できるか」といった勤務環境も重要です。現在のパート先や、転職を検討している職場の条件を整理しておいてください。


4. 逆に「高収入」でも親権が取れないケースとは?

相手方がいくら「自分の方が稼いでいるから有利だ」と主張しても、以下のような場合は親権が認められにくい傾向にあります。

  • 多忙で子供との時間が持てない: 深夜帰宅や休日出勤が多く、育児を実の親(祖父母)やベビーシッターに丸投げする計画である場合。

  • これまでの育児関与がゼロに近い: 子供の好きな食べ物や友達の名前、通院履歴などを把握していない場合。

  • 子供が相手方を拒否している: 子供が一定の年齢に達しており、相手方との同居を強く拒んでいる場合。

つまり、裁判所は「お金」で愛情や育児実績を買うことはできない、と考えているのです。


5. まとめ:親権は「子供の幸せ」のための権利

「収入が少ない=親失格」などと自分を責める必要は全くありません。親権争いにおいて最も大切なのは、**「離婚後も、子供が安心して笑顔で暮らせる環境をあなたが作れるかどうか」**です。

  1. これまでの深い愛情と育児実績を記録し、自信を持つこと。

  2. 養育費や手当を計算し、具体的な生活設計図を描くこと。

  3. 周囲のサポートを最大限に活用する準備を整えること。

この3つをしっかりと準備すれば、パートや専業主婦という立場は決して不利にはなりません。

今の不安を勇気に変えて、子供との新しい未来のために一歩踏み出しましょう。


次の一歩として:

まずは、離婚後の生活費がどれくらいかかるのか、そして相手から受け取れる養育費がいくらになるのか、シミュレーションしてみることから始めませんか?具体的な数字が見えるだけで、今の不安はぐっと軽くなるはずです。


離婚後の親権で後悔しないために|決めるべき重要事項と有利に進めるための具体策